1. はじめに
日本は地震大国として知られ、全国各地で地震に台風、大雨に洪水など災害が頻繁に発生します。その中でも、島国である日本は特有の地理的条件から災害時に復興活動に時間を要する地方が存在しています。記憶に新しい能登半島地震についても山が多く、海に長く突き出した地形によって交通アクセスが脆弱な地域の一つです。
本記事では、災害においての防災対策の方法について詳しく解説し、2024年の能登半島地震にも触れていきます。普段から災害に対してどのような備えをし、災害発生時にどのように対応するか、また復興活動の具体的な事例を紹介し、安心・安全な役立つ情報を提供します。
2. 防災の基本対策
2-1. 地震対策の基本
地震対策の基本は、まず自宅の耐震性を確認することです。持ち家か賃貸であっても簡単に自己診断をすることができます。
(1)昭和56年(1981年)6月1日以降に建てられた物件か
これは旧耐震の物件か、新耐震基準の建物かを診断できるためです。旧耐震構造でも補強の柱が入っているかなどでも倒壊に大きく影響します。
(2) 傷んだ箇所はない。ひび割れなど痛んだところはその都度補修している(されている)
傷んだ箇所がある場合、大きな地震があった際そこから大きな被害に直結してしまう可能性もあります。
(3)建物の形はほぼ長方形、複雑な形ではない
建物が複雑な造りだったりするとそれを支える支柱も複数必要となり、耐震性にも影響を及ぼします。以上は自宅をセルフチェックできる方法をご紹介しました。
更に詳しく診断し、耐震性を調べてみたい方は全国各地に診断士が在籍していますので自分の住まいの近場で診断士がいてるか調べてみるのをオススメします。
地方自治体によっては耐震性診断の費用を100%補助をされ、耐震補強工事にかかる費用の補助金も一部負担くれる自治区も存在します。
私たちは古くなった古民家の再生も携わっていますので、耐震に関するご相談やお悩みを聞いてみたいという方は以下お問い合わせフォームよりご相談ください。
2-2. 日常的な備え
もしもの時の備えをしておく事も重要です。災害時に確保したいのは最低限の生活インフラです。水、電源は必要最低限で必須となります。スマートフォンがあれば最低限家族や身内と連絡をし、身の安全の確認、緊急連絡もできるので、2000Wh程度のポータブル電源を備えておくと命綱となる事もあります。
ポータブル電源は一度充電しておけばかなりの日数電源が確保されます。多少放電はするものの災害時には十分活用出来るので購入後満タン充電をし備えをしておきましょう。
その他は防災用のグッズや非常食等を買っておく、といった事も重要ですがいざその時となった時にすぐに取り出して動けるところに保管しておくことが重要です。
防災グッズ一式のリュックとポータブル電源をひとまとめに備えておくと慌てずに行動できます。
楽天市場やAmazonで販売されている防災に必要なグッズがまとめてくれた必需品を一つ用意していると安心ですね。
以上のように防災意識を高めるためには、日常的に備えをしておくことが大切です。家族で避難計画を立てたり、定期的に防災訓練を行ったりすることで、いざという時に冷静に行動できるように想定しておきましょう。
また、就寝時による被災は非常に厄介です。能登半島地震による死者の要因の大半は圧死によるものです。
よって寝室は必ず家具の固定を行い、さらには避難経路の確保、非常用持ち出し袋(リュック)の準備など、具体的な対策を事前に講じておきましょう。
2-3. 地域コミュニティの役割
地域コミュニティの結束も、防災対策には欠かせません。自治会や地域団体が中心となり、防災訓練や情報共有を行うことで、住民全体の防災意識を高めることができます。
また被災があった後の復興活動、復興支援においても地域コミュニティと地域団体、民間団体は重要な役割を担います。被災地の復興には迅速にかつスピード感を持った活動には欠かせないといえます。後続の政府からの支援と合わせて官民連携を行なっていくことが理想的で現実的な復興活動といえます。
3. 災害発生時の対応
3-1. 初動対応
地震が起きた時の発生場所によって、行動すべき行動が異なってきます。
一般的には文部科学省が提唱している様に身の安全を確保することを優先させて、机の下に隠れたりし、頭を保護するとしています。
しかし地震発生時に、学校などの避難場所地域と指定されている場所だとは限りません。
古くなっている一軒家の場合も考えられます。
その様な場合、2次災害である建物の倒壊とガス管破裂等を優先に危惧してください。
まず身の安全を確保することが最優先です。机の下に隠れたり、頭を保護したりして、揺れが収まるまで安全な場所に留まります。
屋外の場合、看板や割れたガラスが落ちてくる危険があるため、建物には近づかないようにしましょう。
3-2. 出口の確保
揺れが収まったら、すぐ避難ができるように窓やドアを開けて出口の確保をします。
避難時は必要最低限の物を携帯し、ガラス片や破損物から足を守るために靴を履きましょう。出口の左右を確認してから出る様にし、慌てて外に飛び出さないよう注意してください。
3-3. 火の元のチェック
地震発生時にもし火を使っていた場合は、慌てず速やかに消します。
ガスの元栓を締め、電気機器は電源プラグを抜きます。避難の前には、電源復旧時の電気火災を防ぐため、ブレーカーを落としておくことも二次被害を防ぐために必ずやっておきましょう。
3-4.周囲の救護と安否確認
自身の安全確保をしたのち、周囲の救援、救護を行います。高齢者や要配慮者がいる家庭には積極的に声かけをしましょう。
4. 地震大国日本(半島の地理と特徴)
4-1. 能登半島の地理的特徴
能登半島は石川県北部に位置し、日本海に突き出た半島です。美しい自然景観や歴史的な文化遺産が豊富で、観光地としても人気があります。しかし、その地理的特徴から地震や津波のリスクが高い地域でもあります。
4-2. 地震のリスク(活断層)
能登半島は複数の活断層が存在し、過去にも大規模な地震が発生しています。下の写真は2024年1月1日能登半島地震前と直後の航空写真です。
上から撮影した航空写真でも相当な被害状況であるとみてとれます。そして、能登半島では地形上で複雑な活断層が入り組んでおり、性質や地盤変化など想定が出来ないことが多いのです。2024年以前にも能登半島地震が発生しました。2007年の能登半島地震はまだ記憶に新しく、多くの建物が被害を受け、大きな影響を与えています。
4-3. 能登の災害対策と今後の課題
このような背景から、能登半島では今後の災害対策が重要です。
実際に地震が発生した際、震度計による揺れ感知を通信障害によってデータを送ることができず、半月以上経ったのち輪島市と能登町の震度が震度7と震度6強と判明しました。
金沢大学地震学の平松良浩教授によると、マグニチュードが大きく、長い断層が複数見られる能登半島では今回の地震によって新たに隠れていた断層が刺激され、引き続き大規模な地震が起きる可能性があると指摘しています。
地域住民の方は日常的に防災意識を高め、政府は今後の災害に備えて迅速な復興支援ができるための措置が講じられるよう地政学の専門家と協議し、地域のNPO法人や市政のコミュニティ団体との連携を図っていくことが求められています。
5. 民間による復興活動
5-1. ボランティア活動の役割
復興活動には、多くのボランティアが参加しています。彼らの支援は、被災地の復旧・復興に大きな役割を果たしております。日本では過去の大規模な地震の後、様々な復興活動が行われてきました。いずれも地元企業や自治体、ボランティア団体が協力し、ボランティアの方と連携をとり地域の再建に努めています。
復興支援への関わり方は直接現地での活動や、間接的に寄付金を通じて復興支援に役立ててもらうことができます。自身が出来ることを考える事が大切ではないでしょうか。
実際にボランティア団体での活動を通じて、行動するとより具体的に知れる良い機会になるでしょう。
6. まとめ
地震災害に備えるには、日頃から適切な防災対策を行い、災害発生時に冷静に適切な行動が取れるよう事前に基本的な知識を知っておくことが大事です。そして地震対策は事前に備えることが出来ます。何が起こっても焦らず適切に対応することが求められますので、この記事を読んで頂いた方は気になる項目があったならチェックをし、今できる備えを始めましょう。
コメント